大瑠璃が死んだ。
何年もの間鳥かごの中で暮らしただろう。
大瑠璃は幸せを運ぶ鳥。
とてもデリケートだということだ。
狭い籠の中で暮らし、広いフィールドを飛び回れずに
僕らの朝を告げ、また次の朝を告げ続けた。
限りある命を都会の瓦礫の中で暮らした。
瓦礫を集め続け、隠れキリシタンの踏み絵のようなことを
し続けた僕たちへの、次の朝を告げる希望のさえずりは
もう二度と聴けない。
本当は自由に空を飛び回りたかったこの大瑠璃を、僕らは感謝の志で
弔い、一生忘れないようにしよう。