1.24.2012

For the Best

些細な幸福というものは

突如思いがけずやってくる

自分が望めば望むほど

厚い氷に阻まれて手の届かないその境地が

自分がこれっぽっちも意図していない刹那

空から落っこちてくる


着飾らず

主張せず

彷徨わず

理に佇む


何も怖くなんかない

私自身が答えだから



Gregory and the Hawk - "For The Best" from Ink Tank on Vimeo.

1.04.2012

一支国便り

ここにいると、体内の時計の針が刻む音が

胸の鼓動となって鳴り止まない。

朝起きて、裏の畑に行けば

やや強めの風の中から、太陽が顔を見せる。

ああ、一日が頭(こうべ)を上げたと、嬉しくなる。

風がいつも吹いていて、寒いと思えば

とたんに輝く太陽が、陽を、エネルギーを注いでくれる。

嫌な事を思い出して、また新たに始まる景色に大きな不安を覚えると

陽が落ちて辺りは真っ暗闇になる。

怖くなって、徐に目線を上にあげると

天か地か刹那錯覚するほど無数の星の海原が、瞼のスクリーンを埋め尽くす。

半信半疑になり、目を閉じ、再度上に目をやると

さっきよりもさらに輝いて見える。

一日の中には、こんな営みがあることを、都会の喧噪の中に埋もれていると

忘れ去ってしまうことが常である。

その半ばマインドコントロールされた日常の大半を占める生活の中でも

自分の心に常に語りかける秒針の音があれば、それを感じ続けていられたら

喧噪の渦の中であれどこであれ、自分らしくいられる筈だ。

胸の鼓動を感じ続ける日々を目指し、僕の終末も動き出した。