ここにいると、体内の時計の針が刻む音が
胸の鼓動となって鳴り止まない。
朝起きて、裏の畑に行けば
やや強めの風の中から、太陽が顔を見せる。
ああ、一日が頭(こうべ)を上げたと、嬉しくなる。
風がいつも吹いていて、寒いと思えば
とたんに輝く太陽が、陽を、エネルギーを注いでくれる。
嫌な事を思い出して、また新たに始まる景色に大きな不安を覚えると
陽が落ちて辺りは真っ暗闇になる。
怖くなって、徐に目線を上にあげると
天か地か刹那錯覚するほど無数の星の海原が、瞼のスクリーンを埋め尽くす。
半信半疑になり、目を閉じ、再度上に目をやると
さっきよりもさらに輝いて見える。
一日の中には、こんな営みがあることを、都会の喧噪の中に埋もれていると
忘れ去ってしまうことが常である。
その半ばマインドコントロールされた日常の大半を占める生活の中でも
自分の心に常に語りかける秒針の音があれば、それを感じ続けていられたら
喧噪の渦の中であれどこであれ、自分らしくいられる筈だ。
胸の鼓動を感じ続ける日々を目指し、僕の終末も動き出した。
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