1.24.2012

For the Best

些細な幸福というものは

突如思いがけずやってくる

自分が望めば望むほど

厚い氷に阻まれて手の届かないその境地が

自分がこれっぽっちも意図していない刹那

空から落っこちてくる


着飾らず

主張せず

彷徨わず

理に佇む


何も怖くなんかない

私自身が答えだから



Gregory and the Hawk - "For The Best" from Ink Tank on Vimeo.

1.04.2012

一支国便り

ここにいると、体内の時計の針が刻む音が

胸の鼓動となって鳴り止まない。

朝起きて、裏の畑に行けば

やや強めの風の中から、太陽が顔を見せる。

ああ、一日が頭(こうべ)を上げたと、嬉しくなる。

風がいつも吹いていて、寒いと思えば

とたんに輝く太陽が、陽を、エネルギーを注いでくれる。

嫌な事を思い出して、また新たに始まる景色に大きな不安を覚えると

陽が落ちて辺りは真っ暗闇になる。

怖くなって、徐に目線を上にあげると

天か地か刹那錯覚するほど無数の星の海原が、瞼のスクリーンを埋め尽くす。

半信半疑になり、目を閉じ、再度上に目をやると

さっきよりもさらに輝いて見える。

一日の中には、こんな営みがあることを、都会の喧噪の中に埋もれていると

忘れ去ってしまうことが常である。

その半ばマインドコントロールされた日常の大半を占める生活の中でも

自分の心に常に語りかける秒針の音があれば、それを感じ続けていられたら

喧噪の渦の中であれどこであれ、自分らしくいられる筈だ。

胸の鼓動を感じ続ける日々を目指し、僕の終末も動き出した。


12.29.2011

曲がり角の新渡戸稲造はほくそ笑んで札を破る

暗黒の 漆黒の 毎日が負の皆既月食

トンネル掘削工事では

何人も 何人も 死んでは生まれた

彷徨った

夢の中を 現実の狭間を 瞬きの隨に

下降線の涙を見た

下降線の涙は オーロラのように神秘的だった

瞳から額につたい 僕の右手の甲に堕ちたその雫は

数千年後の年輪を 映写機で僕に見せてくれた

そして僕の手元には 苗木が転がっている

水やりに混ぜないといけない薬品は

勇気と 希望と ディストーションがかったエレクトリックな音

調合された水を毎日朝昼晩 欠かさずその苗にあげることができたなら

大きな樹となって

お前は 誰にも手に負えない漢になる  と

新渡戸稲造がほくそ笑んで僕に言った

ルールをぶち壊すハンマーを

僕らの世界へようこそ



Arcade Fire - The Suburbs (Official Video) from City Slang on Vimeo.